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HIVに感染する原因と治療方法

2020年01月26日

1980年代前半にアメリカでの患者が報告されて以降、急速に全世界で患者が確認されたのがHIV感染症やエイズになります。すでに全世界で7000万人以上の感染者数を数え、すでに3500万人が生命を落としたと推測されているほどです。HIV感染症とはヒト免疫不全症候群ウイルスに感染した状態のことです。このウイルスに感染することが原因で、免疫細胞の破壊が進行することになります。HIVは血液や体液に数多く含まれているので感染経路はこれらが移行する可能性のある行為です。かつては不十分な処理がなされて血液製剤を使用することによる集団感染などが見られました。しかし現在では血液製剤や輸血時の権益や処理機能の発展で、血液を介した感染リスクはきわめて小さくなっています。体液や血液が移行する可能性があるのは、代表的なものは性行為です。ウイルスが大量に含まれる体液に接触する可能性があれば感染リスクがたかくなるので、オーラルセックスやアナルセックスも高リスクを抱えています。主な感染経路が性行為であることからHIV感染症は性行為感染症の典型といえます。

原因となった性行為などから2週間程度の潜伏期間が経過すると、体内で急激に増殖したウイルスに対する免疫細胞などの影響で感冒に類似した症状が出現することがあります。潜伏期間経過後の症状は発熱や全身倦怠感・筋肉痛や関節痛などです。とはいってもこれらの症状は一時的でほどなく回復していきます。その後もHIVによる免疫細胞への攻撃はつづいており、増殖も繰り返しています。免疫機能の破綻が継続し、普段の体調では病原性を発揮しない細菌などが原因で重篤な肺炎などが発症し免疫不全の状態に陥ると、初めてエイズと診断することになるのです。エイズ発症の目安になるのが所定の23種類の疾患群で、重篤な肺炎や特殊な皮膚がん・エイズ特有の脳機能障害などが代表的です。

治療薬が登場する前は、エイズを発症しても対症療法をするほかなく、死を待つだけの状態でした。しかし現在では複数の抗HIV薬が実用化され、症状の改善を期待することが可能になり大幅に延命することが可能になりました。現在ではエイズを発症する前の段階から抗HIV薬の投与を開始することで、症状の改善や延命はもちろん寿命を全うすることも可能になっています。

現在のHIV感染症やエイズ治療のメインは、複数の抗HIV薬を組み合わせた多座併用療法です。単独ではなく複数の抗HIV薬を組み合わせることで、ウイルスが耐性を獲得することを防止し、病状の進展を防止することが可能になりました。しかしウイルスを根絶することは不可能なので生涯にわたり服用を継続することになるのです。
少なくとも先進国においてはHIVやエイズは治療可能な慢性病の一種と認識されています。現在ではHIV治療薬による副作用のリスクや、合併症による後遺症などの克服が新たな課題になりつつあります。